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脱退一時金を受取れるケースとその手続き

脱退一時金を受取れるケースとその手続き

確定拠出年金では原則60歳まで資産の引き出しはできません。ただし、法令で定める要件を満たす場合に限り、脱退一時金を受取ることができます。

60歳未満であっても脱退できるケースがある

脱退一時金を受取ることができるのは限られた場合です

DCは60歳以降の経済的備えとして設けられています。ですから、中途退職したときも原則として60歳まで、ポータビリティを活かして資産形成を継続することが基本となっています。

しかし、やむをえない事由と認められる限定的な条件にあてはまる場合、60歳未満であってもDCから脱退し一時金を受取れるケースがあります。これを脱退一時金といいます。以下のような条件にあてはまる場合は脱退一時金を受取ることができます。

なお、退職(加入資格を喪失)した時期によって取扱いが異なりますのでご注意ください。

脱退一時金の受給要件

2017年1月以降に退職(資格喪失)された方

次の二つのケースで、脱退一時金を請求できます。

  • ケース
    企業型DCに加入していた場合

    企業型DCに加入していた人が以下の条件のすべてに該当した場合が対象です。

    • 企業型DCおよびiDeCoの加入者でも運用指図者でもないこと
    • 資産額が1.5万円以下であること
    • 最後に企業型DCの資格を喪失した日が属する月の翌月から起算して6カ月を経過していないこと
  • ケース
    国民年金保険料を免除されている場合

    国民年金保険料の払込みを免除されている人が以下の条件のすべてに該当した場合が対象です。

    • 国民年金保険料の納付を免除されている(または納付猶予・学生納付特例を受けている)こと
    • DCの障害給付金の受給権者でないこと
    • 掛金の通算拠出期間(※)が1ヵ月以上5年以下、または資産額が25万円以下であること
    • 最後に企業型DCまたはiDeCoの加入者の資格を喪失した日から2年を経過していないこと
    • 企業型DCから脱退一時金の支給を受けていないこと

    ※他の企業年金制度等からDCへ資産の移換があった場合には、移換により通算された期間も含みます。

2016年12月までに退職(資格喪失)された方

次の三つのケースで、脱退一時金を請求できます。

  • ケース
    企業型DCに加入していた場合

    企業型DCに加入していた人が以下の条件のすべてに該当した場合が対象です。

    • 企業型DCおよびiDeCoの加入者でも運用指図者でもないこと
    • 資産額が1.5万円以下であること
    • 最後に企業型DCの資格を喪失した日が属する月の翌月から起算して6カ月を経過していないこと
  • ケース
    通算拠出期間が5年以下、または資産額が50万円以下の場合

    以下の条件のすべてに該当した場合が対象です。

    • 60歳未満であること
    • 企業型DCの加入者でないこと
    • iDeCoの加入資格がないこと(公務員、国民年金保険の第3号被保険者、および第2号被保険者で他の企業年金制度の加入者となった人など、2016年12月31日以前において加入資格がないこと)
    • DCの障害給付金の受給権者でないこと
    • 掛金の通算拠出期間(※)が1ヵ月以上5年以下、または資産額が50万円以下であること
    • 最後に企業型DCまたはiDeCoの加入者の資格を喪失した日から2年を経過していないこと
    • 企業型DCから脱退一時金の支給を受けていないこと

    ※他の企業年金制度等からDCへ資産の移換があった場合には、移換により通算された期間も含みます。

  • ケース
    継続個人型年金運用指図者の場合

    iDeCoに加入できる人が継続個人型年金運用指図者となり、以下の条件のすべてに該当した場合が対象です。

    • 継続個人型年金運用指図者(※1)であること
    • DCの障害給付金の受給権者でないこと
    • 掛金の通算拠出期間(※2)が1ヵ月以上5年以下、または資産額が25万円以下であること
    • 継続個人型年金運用指図者となった日から2年を経過していないこと
    • 企業型DCから脱退一時金の支給を受けていないこと

    ※1 企業型DC加入者の資格喪失後、企業型DC運用指図者またはiDeCo加入者となることなくiDeCo運用指図者となった人で、その申し出をした日から起算して2年経過している人をいいます。これは、2年以上継続して、旧制度(2016年12月31日以前の制度)上のiDeCo加入資格があるうえで運用指図者となっている人に限られます。したがって、iDeCo運用指図者の申し出をしてから2年間を経過するまでに、国民年金保険料の納付免除を受けた期間や国民年金第3号被保険者の期間、他の企業年金に加入していた期間等がある人は対象外となります。

    ※2 他の企業年金制度等からDCへ資産の移換があった場合には、移換により通算された期間も含みます。

脱退一時金の手続きと税金

運営管理機関等に対して手続きを行ってください

脱退一時金を受取る場合には、自ら手続きをしなければなりません。条件に応じて、企業型DCまたはiDeCoの記録関連運営管理機関、または国民年金基金連合会に対して手続きを行います。

脱退一時金の受給要件や、手続きの進め方については運営管理機関に確認しましょう。

また、脱退一時金は本来60歳以降に受取るべき資産を早期に受取ったことになりますから、税制上の優遇は受けられません。一時所得として課税対象となります。

脱退一時金を受取れるケースとその手続き<まとめ>
DCから脱退する際、一定の条件を満たす場合のみ一時金を受取ることができます
DCは、原則として60歳まで受給することができませんが、資産が少ない等の条件を満たす場合には脱退一時金を受取ることができます。
税制上の優遇を受けることができません
DCの目的は60歳以降の資産形成であるので、脱退一時金として60歳前に受取る場合は、一時所得として課税対象となります。
脱退一時金を受取るか、DCの資産として運用を続けるかは、慎重な検討を
60歳を迎える前に脱退一時金として受取ってしまうと、退職後の経済的な備えが手薄になってしまいます。手続きをする前に、改めてライフプランを考えることも大切です。

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