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確定給付企業年金(DB)

従業員が受け取る「給付額」があらかじめ約束されている企業年金制度です。会社が運用の責任を負い、運用結果が悪ければ、企業が不足分を穴埋めします。DBとも呼ばれ、現在、最も普及している制度です。

確定給付企業年金(DB)の概要

会社が拠出から給付までの責任を負う企業年金

確定給付企業年金は、現在日本でもっとも多く利用されている企業年金制度です。2013年3月末の時点で約800万人が加入しています。確定給付企業年金は、2002年4月に施行された確定給付企業年金法にもとづき設置される企業年金です。その名の通り、会社が拠出・運用・管理・給付までの責任を負う「確定給付」型の企業年金制度であり、勤労者の老後の年金給付を実現する上でも大きな役割を果たしています。

確定給付企業年金等の企業年金が退職一時金と異なる大きなポイントは、「外部積立て」と「平準的な掛金拠出」の体制が整うことにあります。

退職一時金制度の場合、事前積立ての義務がないため、計画的な資金準備・保全が行われていないケースもあり、企業の倒産時などにおいて十分に退職金が支払われないことがあります。しかし、企業年金制度を採用することにより、毎月の給料等と合わせて企業年金の掛金を人件費として織り込み、計画的に拠出・積立てがなされます(資金準備の平準化)。

確定給付企業年金は従業員にとってメリットが多い反面、会社側の負担が大きいのも事実です。給付額があらかじめ約束された制度ではありますが、年金資産の運用や企業の業績が著しく悪化した場合には給付減額の可能性もあり、その影響がOB(企業年金受給者)にまで及ぶこともありえます。

毎月の掛金については、一度拠出されると企業年金の資産として企業の外部に保全されることとなり、退職時や年金給付の場合にしか取り崩せないものとして扱われます。例えば、会社の資金繰り等で取り崩すことはできないため、会社に万が一のことがあってもその資産は守られることになります。受給権を守る意味においても企業年金化が図られることには大きな意味があります。

また、企業年金が果たす役割として「年金払い」の意義も大きなものがあります。老後の定期的な収入として年金受取りの重要性が高まっていますが、確定給付企業年金制度を導入することにより、従業員の老後に年金払いの選択肢が与えられることになるわけです。

「規約型」と「基金型」の2つのタイプがあります

生命保険会社・信託銀行が管理し、運用・給付を担う「規約型」

確定給付企業年金は「規約型」と「基金型」が規程されています。「規約型」では、生命保険会社もしくは信託銀行と契約をし、企業年金の外部積立て体制を取ります。企業は規約にもとづいて定期的に掛金を拠出し、生命保険会社・信託銀行が運用から給付までの管理を担当します。

規約型のDBは2012年3月末をもって廃止された適格退職年金の受け皿として法定されたものであり、設立要件もゆるやかなため中小企業が多く利用しています。

企業年金基金が管理し、運用・給付を担う「基金型」

「基金型」の確定給付企業年金は、企業年金基金と呼ばれる特別法人を設立し、法人格をもった基金が、管理・運用・給付を行う企業年金制度です。規約型DBと異なり、会社とは別個の法人を置くことに特徴がありますが、これにより、会社とも独立した立場から、加入者と受給者の立場に立った制度運営が期待されます。

基金型DBは、厚生年金基金の代行返上の受け皿として法律上想定されていました。
厚生年金基金については、本来国の厚生年金に相当する部分についても民間サイドで管理・運用・給付を行う仕組みですが、国際会計基準に基づいた退職給付会計の採用時に積立不足が負債として計上されることが嫌気され、厚生年金基金から確定給付企業年金へ制度変更する「代行返上」が行われることとなりました。

かつては大企業の多くも厚生年金基金を採用してきましたが、大企業が単独で、あるいはグループ企業とともに設立してきた厚生年金基金の多くが基金型DBへ移行しており、新規に基金型DBを設立する例はほとんどみられません。

[規約型DB]イメージ・[基金型DB]イメージ

DB制度の資産運用

資産運用は企業年金側で行われ、運用状況も開示されます

DB制度は確定給付型の企業年金であり、資産運用は企業年金側で行われます。規約型DBでは会社が、基金型DBでは企業年金基金が運用の方針を決定し、運用の委託を行います。

DB制度の資産運用は生命保険会社、信託銀行、投資顧問会社にのみ認められており、それぞれの企業年金ごとに運用を委託する金融機関を選び、運用委託内容を決定します。

企業年金の運用はその性格から、リスクを抑えつつもリターンを求める運用を行わなければならず、分散投資に努めるなどしながら効率的、かつ安定的な資産運用を行います。

運用の状況については加入者等に対して情報開示していかなければなりません。銀行が預金者に、生命保険会社が契約者に、株式会社が株主に情報開示を行うのと同様に、企業はその加入者たる従業員と受給者たるOBに対して情報開示していくことが求められているのです。

運用環境の悪化によって、当初予定した利回りを達成できない場合には、企業がその不足分を穴埋めしなければならず、企業業績を圧迫するリスクも抱えています。

労働組合の関わり

「規約型」「基金型」によって異なる労働組合の関わり方

DB制度については規約型、基金型それぞれについて労働組合の関わり方が異なります。

規約型DBについては、理事会や代議員は置く必要がないため、会社が制度運営のすべてを一存により進める場合が多く見受けられます。この場合は、労使間での定期的な報告事項にするなどの工夫を行い、制度運営の情報を入手し必要に応じて意見の申し入れを行うなどの積極的な取組みが必要です。

基金型DBについては、独立した法人格を持つ企業年金基金の制度運営に労働者代表が直接的に係る仕組みがあります。企業年金基金には理事会・代議員会が設置されますが、理事・代議員については労使双方から同数を選出します。

これにより予算・決算の審議や運用方針の決定(変更)などについて労働組合側も意見を述べる機会が与えられます(同時に意思決定に参画している責任も生じます)。

企業年金制度は、かつては会社に委ねていても問題なく運営されていましたが、近年では制度運営を監督、検証する体制づくりが求められています。企業においては企業年金の理事会・代議員会とは別途、「企業年金運営委員会」等を経営者会議の直下に置くなどしてガバナンス体制を強化する傾向にあります。

労働組合も情報の共有、意思決定への参加体制の強化を意識していきたいところです。

確定給付型と確定拠出型の特徴を併せ持つ企業年金制度

キャッシュバランスプラン(CB)とは?

キャッシュバランスプランは、確定給付企業年金、厚生年金基金(加算部分)において採用可能な制度設計の一類型です。
近年の資産運用はその変動幅が著しく、安定的な収益を上げ続けることが困難になっています。高い予定利率を達成できず積立不足が毎年度生じるのも企業にとって負担ですし、一方でリスクの高い資産運用を行い運用が失敗するようでも困ります。

キャッシュバランスプランでは固定的な予定利率ではなく、一定の指標(国債の利回り等)や上下限を設定し、運用の実勢に近い利回りを付与していくことが認められています。これにより年度によって掛金や積立てられた資産に付利される利回りは変動することになりますが、著しい積立不足が生じる恐れを労使双方とも回避できることになります。

キャッシュバランスプランを採用した企業においては、その利回り決定のルールを定めて規約に記載します。
また、従業員には定期的にひとりひとりの受給権を通知するなどして情報開示を行います。
ただし、運用環境の悪化や運用手法の巧拙があったため資産運用結果が芳しくない場合においても、マイナスの運用結果を加入者に押しつけることは認められない(最低でもゼロ%以上の利回りを付利する)ため、会社の運用の失敗を無制限に従業員に押しつけられることはありません。

現役世代も受給者も対象とするキャッシュバランスプランだけでなく、受給者のみを対象としたキャッシュバランスプラン(俗に疑似キャッシュバランスプランやキャッシュバランスプラン類似型ともいわれる)も多く利用されています。この場合は、受給者の利息のみが実勢の利回りに連動する格好になります。

確定給付企業年金とは <まとめ>

会社が運用の責任を負う制度
拠出・運用・管理・給付までの責任を会社が負いますが、負担が重く業績を圧迫するリスクも抱えています。また、「規約型」と「基金型」の2つのタイプがあります。
退職一時金と比較して、受給権の保全性は高い
外部積み立て・資金準備の平準化により、受給権の保全性は比較的高いですが、年金資産の運用や企業の業績が著しく悪化した場合には、OBを含めた給付減額の可能性も秘めています。
ガバナンス体制の強化が課題
制度運営は会社が主体ですが、当事者である組合員(労働組合)が積極的に参画し、制度運営を監督・検証する体制が求められています。
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