運用について(運用商品の選び方)

自己責任での運用が求められる確定拠出年金は、加入者が適切な運用スキルを身につけること、適切な運用商品が運用商品ラインアップに入っていることが重要です。

確定拠出年金は自己責任で運用する

DCの資産運用には、適切な投資教育と運用商品が必要です

確定拠出年金の大きな特徴は、加入者自らが運用を行うということがあります。どのような金融商品をどのくらい購入するかを決めなければなりません。また、運用に際しては、自ら売買の注文を出す必要もあります。
運用の結果はひとりひとりが受け入れなければなりません。運用がうまくいけば、より多くの退職金が得られるかも知れませんし、逆に予定より少なくなってしまうこともあるかも知れません。

ただし、こうした運用を行うためには、「適切な投資教育が行われ運用スキルを身につけられること」と、「適切な運用商品の選択肢が提示されていること」が前提条件です。

企業型DCは加入者の運用リスクばかりが注目されますが、その責任は自身の資産についてのみ負えばよく、DBのように年金資産全体の積立不足の穴埋めに関する負担などを、会社・従業員・OBで共有するようなことはありません。

運用商品の選定ルール

運用商品ラインアップは、3本以上かつ1本は元本確保型商品を組入れる必要があります

企業型DCを導入するにあたっては、規約ごとに運用商品ラインアップを決めなければなりませんが、いくつかのルールが定められています。

まず、運用商品は「3本以上」用意する必要があります。また、少なくとも「1本以上は元本確保型商品」でなければなりません。その他、「自社株ファンドのような特殊な商品は“3本以上”のカウントに含まれない」等のルールが定められています。

このルールを踏まえたうえで、安全性が高く、安定した収益が得られる定期預金や保険商品、元本割れのリスクはあるものの定期預金などよりも高い利回りが期待できる投資信託を組合せて運用商品ラインアップを構成していきます。
運用商品は20本程度を選定するのが一般的で、元本確保型商品は3~4本の商品を採用、投資信託はそれぞれの投資対象ごとに1~2本採用する傾向があります。また、投資信託については複数の投資対象を最初から組合せて購入する「バランス型」と呼ばれる投資信託を3本ほど採用する傾向もみられます。

運用商品ラインアップの商品選定はDC制度導入時だけでなく、導入後の商品追加も可能です。
商品ラインアップの定期的な検証を行ったり、新たな運用商品を検討追加することで、制度の改善が期待できます。

[運用商品の選定ルール]イメージ

運用商品の選び方

運用商品の選定には、労働組合の積極的な関与が望まれます

運用商品を選定・提示するのは運営管理機関ですが、商品ラインアップの決定には企業の判断が加わります。加入者にとっては重要な運用の選択肢となるので、労働組合としてもその内容をチェックし、より良い運用商品が選定されるよう労使で検討することが望ましいといえます。

元本確保型商品
「元本確保型商品(ろうきん・銀行・生損保)」については、金融機関の破たんリスク等を考慮し、2社以上の商品を採用するのが一般的です。また、満期期間によって金利が異なりますので、満期の異なる商品を選定するのが一般的です。
仮に金融機関が破たんしたとき、100%資産が保全されないことは、加入者にも説明する必要があります。(法律に基づき、ろうきん・銀行は預金保険機構、生保は生命保険契約者保護機構、損保は損害保険契約者保護機構がそれぞれ一定の加入者保護を行います)
投資信託
「投資信託」については、投資対象の違い、投資方針、運用にかかる手数料等を考慮しながら選定します。一般的には、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券の4つを投資対象としてグループ化し、それぞれに該当する投資信託を選びます。
投資方針については市場の平均に連動した値動きをするパッシブ運用(インデックス運用ともいう)、市場を上回る値動きを目指す(が上回ることは保証されない)アクティブ運用の2つに大別されます。
パッシブ運用の商品をまず採用し、必要に応じてアクティブ運用の商品を追加するのが一般的です。手数料については、運用結果が同程度であった場合はより割安であったほうが手元の利益が多くなりますので、投資の質が劣らない程度に割安な手数料の商品を選定します。投資信託の評価会社等の第三者の知見も活かしながら選定を行います。
運用商品のチェックポイント
  • 運用商品のバランスは適当か? 偏りはないか?
    (定期預金・保険・国内債券・国内株式・外国債券・外国株式・バランス型・その他)
  • 商品提供機関のバランスは適当か? 偏りはないか?
  • 運用商品の数は適当か? 少なくないか?
  • デフォルト商品の設定は適当か?
  • 定期預金に期間の異なる商品が提供されているか?
  • より利率の高い定期預金を追加できないか?
  • より手数料の安い投資信託を追加できないか?

投資教育の責任

会社は継続的な投資教育を実施する義務を負っています

企業型DCは、会社に投資教育の義務があります。またこの義務は制度導入時だけでなく導入後も負っていることが法律上明確化されています。

どんなに良い運用商品ラインアップであっても、それを上手に組み入れて運用できなければ、意味がありません。どうやって商品を組合せていけばいいのか、どのような考え方にもとづいて売買の指図を行えばいいのかなどの知識を従業員に提供するため投資教育は重要な取組みというわけです。

会社は制度導入時には投資教育を行うものの、制度を導入した以降はあまり積極的に投資教育を行わないケースもあります。従業員に運用の自己責任を求める前提は、会社の投資教育の取組みにあるといっても過言ではありません。労働組合は、会社が適切な投資教育を継続して行っているか見守る責任がありますし、必要に応じて実施を求めていくことが必要です。

運用について(運用商品の選び方)<まとめ>

加入者が適切に運用できる環境を整える必要があります
企業型DCは、加入者が適切な運用スキルを身につけること、適切な運用商品ラインアップを整えることが求められます。
運用商品の選定、定期的な検証も労働組合の役割です
運用商品ラインアップにどのような商品が入っているかは、加入者の資産運用結果につながる重要なポイントです。導入時だけでなく、導入後の検証などにも、労働組合の積極的な関与が望まれます。
継続的に投資教育が実施されているかチェックを
運用商品は加入者に適切に利用されてこそ意味があります。そのためには、投資教育が継続的に実施される必要がありますので、実施されていないようなら労働組合から会社への積極的な働きかけが求められます。
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