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労働金庫連合会は本日創立60周年を迎えました

2015年03月06日

労働金庫連合会はちょうど60年前の今日、1955年3月6日に設立されました。労働金庫〈ろうきん〉は1950年に兵庫県と岡山県に設立されたのがはじまりです。敗戦後、普通の金融機関からお金が借りられず、高利に苦しんでいた勤労者を救うために、勤労者自らの手で作られた金融機関です。以来、今日まで、ろうきんは「働く人の夢と共感を創造する協同組織の福祉金融機関」として、働く人々の日々の暮らしを支援してきました。

全国13のろうきんが離島を含め640の店舗を展開し、地域に密着して働く人の生活を応援しています。1,000万人を超えるお客様がろうきんを利用し、その預金残高は約18.5兆円、住宅・自動車・教育ローンなどの貸出金残高は約12兆円に及びます。ろうきんの財形貯蓄は契約件数、貯蓄残高ともに業態別で第一位となっています。また、働く人の退職後の生活を支える企業年金に係る「役割発揮宣言」の取り組みを展開しており、企業年金に関する情報提供や確定拠出年金制度における加入者教育、元本確保型商品の提供などを行っています。

労働金庫連合会は、全国13のろうきんを会員とする中央金融機関として、ろうきん間の資金需給調整、ろうきんの余裕資金の効率的な運用、オンラインシステムの開発・運営など、ろうきんが行う金融活動を支える役割を担っています。

企業活動のグローバル化、人口減少・高齢化などの構造変化のなかで、非正規雇用者の増加、女性の社会進出など、勤労者を取り巻く環境も大きく変化し、ろうきんに対する勤労者のニーズも多様化しています。

昨年9月に、今後10年を見据えたろうきん業態のめざす姿をビジョンにまとめました。その中で、ろうきんは、「勤労者の、勤労者による、勤労者のための金融機関」という設立の原点に立ち返り、会員との連携を一層強固なものとし、今一度、「ろうきんらしさ」を今日的な視点で追求していくこととしています。

そのために、

第一に、勤労者の生活を生涯にわたってサポートします。勤労者の生活設計に応じた最適な資産計画の提案をはじめ、子育てや教育、マイホーム、介護など、それぞれのライフステージにおけるあらゆる資金ニーズに良質な商品・サービスで応えます。

第二に、他の非営利・共同セクター(協同組合、NPO、社会福祉法人など)との連携を深め、そのネットワークを活かしながら、金融的中核を担うことを通じ、人と人、人と地域をつなぐことを通じて、地域社会が抱える様々な課題の解決に貢献していきます。

ろうきんのような生い立ちの金融機関は世界でも珍しく、2011年のILOレポートには、「労働金庫は常に勤労者のかたわらにあり、勤労者の生涯を通じて支援を行ってきた」とあります。そのような評価にふさわしいよう、どんなときにも「勤労者のかたわら」に寄り添い、働くすべての人の生活を支える存在であり続けます。

労働金庫連合会を長年にわたり支えてくださったすべての人に感謝申し上げるとともに、今後とも、皆様の一層のご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

2015年3月6日     労働金庫連合会理事長 中江公人