労金連のご案内 ごあいさつ
労働金庫連合会理事長 西田 安範 皆さま、労働金庫連合会のウェブサイトへようこそ!

労働金庫〈ろうきん〉は1950年に岡山県と兵庫県に設立されたのがはじまりです。敗戦後、普通の金融機関からお金が借りられず、高利に苦しんでいた勤労者を救うために、勤労者自らの手で作られた金融機関です。以来、ろうきんは「働く人の夢と共感を創造する協同組織の福祉金融機関」として、働く方々に寄り添い、その日々の暮らしを支援してまいりました。

労金連は、全国13のろうきんを会員とする中央金融機関として、ろうきんらしい商品やサービスの開発・提供、ろうきん間の資金需給調整、ろうきんの余裕資金の効率的な運用、業態統一オンラインシステム「アール・ワンシステム」の開発・運営など、ろうきんが行う金融活動を支える役割を担っています。

労金連の2022年度の業績は、総資産9兆4,864億円、預金残高7兆2,395億円、当期純利益84億円、自己資本比率15.04%となりました。世界的なインフレ傾向を背景とした米欧等の金融引締め、円安進行や国内長期金利の上昇等金融市場が変化する中、リスクと収益のバランスに配慮し、金利上昇リスクに備えたポートフォリオの改善を図る取組み等を行い、当期純利益は計画を上回る水準を確保することができました。

ろうきんは、2019年3月に「ろうきんSDGs行動指針」を策定し、業態あげてSDGs達成をめざした取組みを行っています。働く人たちの大切な資金を「意思のあるお金」として、社会や環境等に配慮したESG投資や社会課題に取り組む非営利・協同セクターへの支援・融資などにつなげることにより、持続可能で包摂的な社会の実現に資するお金の流れをつくりだしていくこと等をめざしています。

労金連では、国連が提唱する責任投資原則(PRI)に署名し、ESG投資を積極的に行っており、2022年度末のESG投資残高は1,880億円となりました。引き続き、持続可能な社会をめざす金融の担い手として、ESG課題を考慮した取組みを実践してまいります。

人生100年時代の到来等を踏まえ、ろうきんは2020年度より「勤労者の資産形成に係る役割発揮宣言」を掲げています。2024年からはNISA制度の抜本的拡充・恒久化が予定されていることから、資産形成への関心が一層高まることが予想されます。
ろうきんでは、「新しいNISA」に関する情報や商品・サービスの提供をはじめ、iDeCoや財形貯蓄といった各種制度の有効活用等のご提案を通じて、勤労者の生涯にわたるライフプランや資産形成をサポートする取組みを一層強化しています。

「ろうきんiDeCo(個人型年金プラン)」は、加入件数が2023年3月末で27万件を超え、金融機関の中でもトップクラスの実績をあげています。
ろうきんでお求めいただける投資信託は、わかりやすくて信託報酬の低い商品やESG課題を考慮した商品などを揃えております。商品のラインアップや販売実績等は「お客さま本位の業務運営」に関する取組状況として、労金連のウェブサイトにて公表しています。今後も、勤労者の多様なニーズに適した資産形成の取組みを推進してまいります。

ろうきんは、デジタル化の急速な進展への対応を重点課題として取り組んでいます。スマートフォンアプリ「ろうきんアプリ」の口座登録件数は、2023年3月末までに127万件となりました。また、2022年7月から一部金庫を除き、アプリから普通預金口座の開設をお申込みいただける≪ろうきんアプリ口座開設≫のサービス提供を開始しました。
今後も、本アプリの機能追加のほか、金融デジタライゼーションに対応した非対面取引のチャネル拡大とシステムの安定稼働・活用を通じて、お客さまのニーズに合わせた利便性の向上と質の高い金融サービスの拡充につとめてまいります。

豊かな森の再生と環境問題に取り組む人材育成をめざして、2005年に開校した「ろうきん森の学校」は、生物多様性の保全等につながる取組みとして、全国5地区のNPOと協働し、「森づくり」から「人づくり」、「地域づくり」につながる環境教育事業として取り組んでいます。

2023年度は、ろうきんがめざす姿を描いた「ろうきんビジョン」の実現に向けた第10期中期経営計画(2021年度~2023年度)の最終年度となります。最近の国際情勢等から世界的に社会経済の不確実性が増し、またテクノロジーの進展等により社会経済環境が速いスピードで変化していく中、お客さまの変化するニーズに適切に応えていくには、私たちも変わっていく必要があります。
不安定な社会経済環境の中では、働くことや暮らしの安心を支えるセーフティネットを社会全体で構築することがますます求められており、ろうきんは、ろうきんならではの共助のネットワークと金融機能を活かしながら、確かな役割を果たしてまいります。
労金連は、系統中央金融機関として、ろうきんの社会的使命、役割の発揮を力強く支え、「働く人の明日への貢献」につとめてまいります。

今後とも、皆さまの一層のご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2023年8月

労働金庫連合会理事長 西田 安範