ごあいさつ

労働金庫連合会は
労働金庫〈ろうきん〉の中央金融機関です。

 平素より、私ども労働金庫連合会(労金連)に対しまして、格別のご支援を賜り、誠にありがとうございます。

 労働金庫〈ろうきん〉は1950年に岡山県と兵庫県に設立されたのがはじまりです。敗戦後、普通の金融機関からお金が借りられず、高利に苦しんでいた勤労者を救うために、勤労者自らの手で作られた金融機関です。以来、〈ろうきん〉は「働く人の夢と共感を創造する協同組織の福祉金融機関」として、はたらく方々に寄り添い、その日々の暮らしを支援してまいりました。

 労金連は、1955年の設立以来70年に亘り、協同組織の福祉金融機関である〈ろうきん〉を会員とする中央金融機関として、〈ろうきん〉の余裕資金の集中による効率運用、事務集中による〈ろうきん〉の業務の効率化、業態統一オンラインシステム(アール・ワンシステム)の開発・運用、〈ろうきん〉相互間の資金の需給調整など、〈ろうきん〉が行う金融活動を支える役割を担っています。

 2024年度は、ろうきんの理念および「ろうきんビジョン2035~共感と協創~」に基づき、2024年度から2026年度までの3カ年における労金連の経営の方向性、課題などを表した「第11期中期経営計画」の開始年度でした。労金連自ら意識と業務の変革に挑戦し、超高齢社会やデジタル技術の進展に伴う顧客ニーズの変化への対応や顧客利便向上の一層の追求、2030年アール・ワンシステム更改に向けた対応、および金融環境変化に対応した持続的安定的な収益確保と成果還元を優先課題とし取り組んでまいりました。
 なお、労金連の2024年度の業績は、金利上昇局面における有価証券ポートフォリオの見直しを進める中で、総資産8兆316億円、預金残高6兆2,093億円、当期純利益92億円となりました。この結果、健全性の指標である自己資本比率につきましても15.83%と引き続き高い水準を確保し、発行体格付はAA-(R&I)を維持することができました。

 さて、昨今の社会環境に目を向けると、少子高齢化と人口減少の加速や物価上昇による家計負担の増加など、はたらく人の生活環境は不透明で不確実な状況といえます。
 こうしたなか、2025年度は、会員である〈ろうきん〉の理解・協力のもと普通出資金の増資を実施し、より強固な財務基盤の確立および収益力の強化をはかりつつ安定還元の役割を果たすことで、はたらく人とその家族の夢としあわせな暮らしの実現に貢献してまいります。

2025年7月