ろうきんの理念とCSRのあゆみ

ろうきんの理念

ろうきんの理念は、①ろうきんの基本姿勢、②目的、③組織、④運営の4つの枠組みで構成されています。銀行法に基づく他の金融機関が「国民経済の発展に資する」ことを目的にするのに対し、〈ろうきん〉は、労働金庫法を基に経営理念を定め、はたらく人の経済的地位の向上に資することを目的に、夢と共感を創造する福祉金融機関として存在しています。

  1. 基本
    姿勢

    ろうきんは、働く人の夢と共感を創造する
    協同組織の福祉金融機関です。

  2. 目的

    ろうきんは、会員が行う経済・福祉・環境および
    文化にかかわる活動を促進し、人々が喜びをもって
    共生できる社会の実現に寄与することを目的とします。

  3. 組織

    ろうきんは、働く人の団体、広く市民の参加による団体を会員とし、
    そのネットワークによって成り立っています。

  4. 運営

    会員は、平等の立場でろうきんの運営に参画し、
    運動と事業の発展に努めます。
    ろうきんは、誠実・公正および公開を旨とし、
    健全経営に徹して会員の信頼に応えます。

ろうきんのあゆみ

1950 岡山と兵庫に〈ろうきん〉が誕生

銀行といえば、企業のための存在だった時代。はたらく人たちのお金を借りる場所は高利貸しや質屋に限られていました。そこで「自分たちの銀行をつくろう!労働者が自分たちのために、自分たちのお金で、自分たちの資金を循環させるしくみをつくろう!」という純粋な動機から、〈ろうきん〉が誕生しました。

写真:岡山県勤労者信用組合

1955 新潟大火で全労済を支援

〈ろうきん〉と同様に労働者自主福祉運動として誕生した全労済。新潟では1955年に火災共済事業を立ち上げましたが、発足わずか5ヵ月で戦後最大といわれる新潟大火が発生。

労働組合の協力と〈ろうきん〉からの借入により、迅速に共済金の支払いが行われたことで信頼を高め、労働者共済事業が全国に広がりました。

2009年3月には、〈ゆとり・つながり・たすけあい〉をキーワードとする「ろうきんと全労済がめざす新たな生活者福祉」と協同宣言を発表しました。

1972 ろうきん財形の取扱い開始

事業主が給料から天引きしたお金を積み立てる財形制度(勤労者財産形成促進制度)の取扱いを1972年から全国統一して開始し、労働組合の運動の一環として「ろうきん財形」の加入を推進し、勤労者の財産づくりのために貯蓄を推奨してきました。

写真:ろうきん財形のパンフレット

1983 全国で「サラ金対策キャンペーン」を実施

当時、サラ金と呼ばれた業者による高金利の融資や厳しい取り立てによる被害の急増を受け、「サラ金対策キャンペーン」を全国的に展開。世論を大きく喚起するとともに、被害の予防と救済活動を大きく前進させることにつながりました。同時に、福祉金融機関としての〈ろうきん〉の役割や存在感を改めて社会の内外にアピールすることになり、その知名度が飛躍的に高まりました。

写真:サラ金問題研修会

1995 阪神・淡路大震災を受け、緊急融資制度・震災遺児支援定期を創設

被災者を救済するため、緊急融資制度を創設。既融資利用者に対する返済額の減額や金利の減免なども実施し、被災者の生活再建に貢献してきました。

また、震災遺児支援定期「応援(エール)30」を発売したところ、全国で500億円もの善意ある預金が結集されました。その結果、震災遺児支援定期の利息の一部と〈ろうきん〉からの寄付金を合わせて2億3,229万円を「あしなが育英会」に寄付し、震災遺児の育英資金として活用されました。

1997 社会貢献活動指針の策定

〈ろうきん〉における社会貢献活動のあり方・理念の方向性を指し示す規範として、「社会貢献活動指針」を策定しました。この指針を契機に各地域の〈ろうきん〉では、これまでの取組みの成果を確認しながら、独自の特色を発揮して、様々な社会貢献活動に取り組んでいます。


<ろうきんの社会貢献活動指針>

  1. ろうきんは、社会的責任と他者への思いやりをもつことを信条とした協同組合の先駆者と同じ立場で、社会貢献に取り組みます。
  2. ろうきんは、会員の理解と協力を得て、社会貢献活動を行います。
  3. ろうきんは、労金運動の一環として、積極的かつ継続して社会貢献活動を行います。
  4. ろうきんは、可能な範囲でさまざまな社会貢献活動を行いつつ、ろうきんの金融機能および金融商品を活用した社会貢献活動を検討し実施します。
  5. ろうきんは、その活動内容を会員のみならず広く社会に知らせつつ社会貢献活動を行います。

2000 金融界初NPO向け融資制度を創設

〈ろうきん〉はNPOを広範な労働者自主福祉活動を促進し「ろうきんの理念」を具現化するパートナーと位置付け、金融界初のNPO事業サポートローンを創設しました。

以降、対象となる福祉団体や資金使途を見直しながら取扱いを拡大し、2014年度までの全国13〈ろうきん〉での累計利用実績は、858団体59億円に至っています。

2005 「マネートラブルにかつ!」の発行

多重債務問題に警鐘を鳴らし、また、悪質商法トラブルに巻き込まれないための啓発教育活動を行うべく、「マネートラブルにかつ!」を作成しました。2005年の初版発行から現在までにのべ200万部以上が発行され、全国の企業・労働組合・職域・教育現場・自治体・地域などで活用され、広く消費者教育の啓発教材となっています。

写真: 「マネートラブルにかつ!」の表紙

2005 「ろうきん森の学校」開校

労金連50周年記念社会貢献活動の一環として、森を育む・人を育む・森で遊ぶ「ろうきん森の学校」が富士山、福島、広島の全国3地区で開校しました。

2015年には、新たに2地区(新潟・岐阜)を追加するとともに、長期的な取組みが評価され、「国連生物多様性の10年日本委員会(UNDB-J)」が推奨する連携事業として認定を受けました。

写真: 「ろうきん森の学校」

2007 生活応援運動の取組み

生活応援運動は、多重債務者救済など勤労者のお金にまつわる諸問題を解決するため、各金庫スローガンを掲げて取り組んできました。2007年には「生活応援運動・多重債務対策本部」をすべての金庫に設置し、「生活改善」・「生活防衛」・「生活設計」、の3つを運動の柱とする「生活応援運動」を展開。返済計画見直し相談会や、中央労福協とともに利息制限法によるグレーゾーン撤廃および過払い金返還を目指す運動や署名活動を全国で行いました。

2010年には、改正貸金業法完全施行により、グレーゾーン金利撤廃が実現しました。

写真:生活応援運動のポスター

2008 「就職安定資金融資」取扱い

雇用情勢が急激に悪化し、「派遣切り」や「年越し派遣村」が社会問題となった2008年。〈ろうきん〉は厚生労働省と連携し、解雇や雇用期間満了による雇い止め等による離職者で、それまで入居していた社員寮等からの退去を余儀なくされる方々に対して、住居入居初期費用などの必要な資金を融資し、住居と安定的な就労機会が円滑に確保できる環境づくりを支援しました。

2009年には、これら生活応援運動の取組みが評価され、ニッキン賞を受賞しました。

2010 SRI原則の制定

〈ろうきん〉は、会員労働組合・勤労者からお預かりした預金を住宅・車・教育等の低利な融資商品として活用しています。

全国13〈ろうきん〉がお預かりした預金の集中による効率的な運用を担う労金連では、融資だけでなく資金運用においても、社会性に十分配慮し、預金者の期待に応えることが必要であるとの考え方に基づき、2010年に「SRI(社会的責任投資)原則」を制定し、環境(Environmental)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)といった企業の非財務的要素の分析も加えて、投資先を決定しています。

2011 東日本大震災の復興支援

震災直後から緊急特別融資制度を設けるとともに、既融資利用者に対する返済期日の変更・金利の減免・返済計画の見直し相談を行うなど、被災者の生活再建を金融面からサポートしています。

また、〈ろうきん〉預金口座からの口座自動振替による「あしなが育英会東日本大地震・津波遺児募金」への寄付活動に取り組み、寄付金は遺児の育英資金とレインボーハウス建設資金に役立てられています。

写真:あしなが育英会

2015 日本生協連と「緊急災害対策等に係る相互連携協定」を締結

大規模自然災害の発生に際し、被災地域における生協および〈ろうきん〉独自では十分な対応措置ができない場合に、復旧・復興等支援活動について相互に連携し、被災地域・組合員のくらしを支援するしくみを整えました。

写真:日本生協連と「緊急災害対策等に係る相互連携協定」を締結

2016 「ろうきん点字通知サービス」開始

各種預金・融資の残高や預金取引明細のご案内について、視覚に障がいをお持ちの方にも安心して利用いただけるよう点字と活字を併記した書面にして、封書にてお届けするサービスを開始しました。